WOWOWで録画視聴。
階層・階級ってふだんの生活ではあまり感じないかも。それは同質の人の中で生きてるから。
劇中の主人公の友人(石橋静河)の台詞「東京は住み分けされてるから違う階層の人とは出会わないようにできてる」というのはその通りだ。
例えば、私は六本木のミッドタウンで買い物をすることはほぼないのだが、あそこに入ってる店で服を買うことが普通という人々もいるわけで、それこそ私がユニクロやしまむらで買うのと同じ感覚で、桁がひとつ多い服やバッグを買うのが普通という層がいる。 学生時代、駅ビルで服を買う層とつるんでいた私のまわりには、ブランドバッグを持つ友人はいなかったな…。
冒頭、ホテル内のレストランで家族と食事するシーンがあるが、私らがファミレスで家族の誕生日を祝う感覚で彼らは高級ホテルを使う。その食事シーンで、ユニクロ着てホテルに来てる人がいることをさげすむようなセリフもあったな。
この画像のシーンも象徴的。ホテル内のカフェでお茶を頼めば市中のカフェの何倍も払うのだが、それが当然の人もいるわけで。
主人公の家はなかなかに裕福なのだが、それでも結婚相手は更に上で、考え方の違いもあり破談に至るわけだが、彼女のように親が決めた相手と結婚するのが当たり前という層もいるんだろうな。
で、最終的に主人公は自分で生き方を見つけていくわけだが、いつの時代の話?と思いつつも、格差社会なんていう言葉が生まれる前から、ずっと格差はあったし、それは埋まらないんだよねと思った次第。 門脇麦も水原希子も存在感があっていい演技だった。
私にとってのいい映画は、スカッとするのもいいし、余韻が残るのも好きだが、いろいろ考えさせてくれる映画も好き。その点でこれはいい映画だった。